犬の多頭飼いをする際には
最近、3頭以上の多頭飼いの飼い主様からの依頼が増えています。
3頭以上の多頭飼いは大変
これまでは、先住犬がいて新たに子犬を迎えた2頭飼いのケースがほとんどでしたが、今年に入りなぜか3頭以上飼っている方からのしつけ依頼が続いています。
両親が飼えなくなった犬を迎えて3頭飼いになった、保護犬を5頭飼っている、トイプードルを7頭飼っているなど。
過去のコラムでも何度か書いていますが、多頭飼いは1頭で飼うよりも大変です・・・。
トイレの始末などお世話に時間を取られたり、お散歩を分けて行かなければいけない場合があったり、何かと手間がかかります。
特に3頭以上になると本当に大変です。
私自身も数年前まで、ラブラドール2頭とジャックラッセルテリア1頭の3頭飼いをしていましたが、時間と労力がかかり何かと大変でした。
現在はジャックラッセルテリア2頭を飼っていますが、3頭飼いだったころと比べるとだいぶ楽な状況です。(大型犬から小型犬中心になったということもありますが)
1頭1頭のしつけが出来てないと
頭数が多くなればなるほど、管理も大変になりますし面倒が増えます。してや、1頭1頭のしつけがしっかりできていないと日々大変です。
例えば、散歩中犬に会うと吠える犬がいると、一緒に散歩している同居犬も同じように吠えるようになってしまう場合があります。
また頭数が多いとトイレの管理が行き届かなくなって、いつも誰かがどこかで失敗しているという状況に陥ることもあります。
そして、それらの問題を改善させるのは1頭の場合よりも圧倒的に難儀です・・・。
中心格の犬からトレーニング
とにかく改善させるためは一気に全頭取り組むのではなく、問題の中心になっている犬(=問題のきっかけを作る犬)を見極めて、まずはその犬を中心にしつけトレーニングをすることです。
3頭以上になると、徒党を組んで吠えたりいたずらをしたりします。ですから、そんな状況で飼い主さんがそれらを一気におさめることは難しいのです。
例えばインターホンがなって一斉に吠える場合、必ずきっかけを作る犬(=一番最初に吠える、一番激しく吠える犬)がいます。大興奮で吠えている3頭4頭を一斉に吠え止ませることは無理なので、まずはきっかけを作る犬を中心にトレーニングするのが、効率よく改善させるコツです。
先住犬が手本になれるよう
そもそもで言えば、多頭飼い生活で困る状況にならないようにするためには、すでに飼っている犬に問題行動がない状態で新たに犬を迎えることです。
先住犬に問題行動があると、新たに迎えた犬もその行動を真似してしまう可能性が高いから。逆に先住犬に問題がなくお利口さんであれば、その行動を手本にしてくれます。
ですから、2頭目、3頭目と頭数を増やして行く際は、「先住犬だけだと物足りないな・・・」「全く手がかからずつまらないな・・・」くらいの状況で迎えるようにしましょう。
ドッグベースキャンプ
トレーナー 小川亜紀子