犬の甘噛みのなおし方
最終更新日:2023.06.06
犬の甘噛みを「かわいい」とそのままにしていませんか? そのまま放置すると、将来噛むクセがつく可能性があります。家族や周りの方に危害を加えないよう、子犬のうちに甘噛みを直しておかなければなりません。ここでは、犬が甘噛みをする理由と直し方のステップについてご紹介します。
犬が甘噛みをする4つの理由
犬が甘噛みする理由はおもに4つあります。噛む理由を知っておくと対処しやすくなります。
1. 本能的な欲求のため
どんな犬でも少なからず、本能的に噛みたい欲求を持っています。犬はもともと獲物を捉えるときに噛むため、気になるものがあると噛んでしまうのです。とくに目の前で手や足などが動いていると、噛んできます。
2. 噛み加減を学ぶため
子犬は遊びながら噛み加減を学んでいます。子犬同士で遊びながら噛み合い、相手の反応を見ながら「これ以上噛んではいけない」と学んでいくのです。成長していく上で大切なことなのです。
3. 歯が生え変わり痒いため
4〜6カ月頃は、乳歯から永久歯に生え変わります。そのため、生え変わる時期はムズムズと歯が痒くなり、なにか物をかじりたい欲求が強くなるのです。歯の生え変わりが原因で甘噛みしている場合、生え変われば落ち着きます。
4. 退屈・遊びたいため
遊び足りず、構ってほしいため甘噛みすることもあります。とくに子犬に多い行為で、疲れれば満足して寝てしまいます。2歳くらいになると段々と落ち着いてくる犬がほとんどです。
犬の甘噛みのなおし方・しつけ方
犬の甘噛みを可愛いからとそのままにしておくと、どんどんヒートアップする可能性があります。やがては日常茶飯事となり、成長してからも嚙み加減がわからず問題行動になることがあります。たとえば家のテーブルの脚を噛んで使えない状態にしたり、人にケガをさせたりすれば損害賠償に発展することもあります。だからこそ、子犬の頃にしっかりしつけをしておくことが大切です。
犬の甘噛みのなおし方は、たった2ステップです。甘噛みをしたら、かならず同じステップを踏むようにしましょう。家族によって対応が異なると、犬自身も混乱してしまうため家族皆が同じ対応をしっかりするようにしましょう。
1. 噛んだら「痛い」と一声かけ部屋を出る
犬が噛んだら低い声で「痛い」と一声かけ、部屋をでて犬だけにさせます。たとえ遊んでいる途中でも、かならず毎回中断して別室へ移動しましょう。そうすると「噛んだら遊んでくれない」と理解し、噛む頻度が減っていきます。
注意点として、体罰を与えたり逃げたりしないようにしましょう。リアクションが多いと「反応してくれて楽しい」と感じ、よりエスカレートする可能性があります。もしも「痛い」とうまく声をかけられない場合は、無視し無言で部屋を出ても問題ありません。
2. 数分後に部屋に戻って落ち着いていたら褒める
数分後、部屋に戻って犬が興奮せずに落ち着いていたら褒めてあげましょう。もし遊んでいる時に噛んでしまったのなら、遊びを再開させてあげます。また噛んだら再度「痛い」と一声かけ部屋を出ます。繰り返していくと、徐々に甘噛みがなくなっていくので試してみてください。
甘噛みをしにくい環境を作るのも大切
甘噛みのしつけも大切ですが、同じくらい環境を作るのも大切です。たとえば子犬の前で手を動かして遊んだりせず、噛まれたくないものは収納しておきます。
退屈で噛む場合は、思いっきり遊んであげて疲れさせるのも効果的です。また本能的に噛みたい・歯が痒くて噛みたいなどが理由のときは、噛んでよいおもちゃを与えるのも良いでしょう。ただおもちゃはあげたままにはせず、かならず時間を決めて渡します。
興奮し始めてきたら、「マテ」や「オスワリ」などの指示をだして一旦落ち着かせると甘噛みする前に衝動を止められます。
犬に「噛むと、構ってもらえない」と理解させ、より甘噛みしにくい環境を整えていきましょう。毎日同じしつけ方をしていくと、少しずつ甘噛みが減っていくので根気よく続けてみましょう。
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