野犬の子犬の育て方・しつけ方
最終更新日:2023.06.16
「野犬保護の話を聞いたけれど、どうやって育てるの?」 野犬の子犬は人との接点が少ない分、育て方には注意すべき点が多数あります。 ポイントを押えて育てていけば、かけがえのないパートナーとなるでしょう。では、野犬の育て方について考えてみましょう。
野犬の子犬について知っておきたい事
野犬はペットショップで買う犬を迎え入れるのとは勝手が違います。野犬の子犬を飼う前に知っておきたいことがいくつかありますので紹介します。
成長したときの大きさが判断しにくい
野犬の子犬の場合、成犬になったときの大きさを想像することが難しい場合が多いです。一般的な野犬は成長すると10〜15キロ前後になります。子犬の頃は小さくても、中にはすぐに20キロ前後になることもあります。どんなに大きくなっても、最後まで責任をもって飼養しましょう。
飼い始める時期によって育て方の難易度が変わる
野犬の時期が長ければ長いほど、育て方の難易度が上がります。子犬の中でも2〜3ヶ月以内に引き取れば、ペットショップの犬とさほど変わりません。しかし4ヶ月以上人との接点がない状態で暮らしていると、環境に慣れるのに時間を要します。
住んでいた環境を知る
引き取る前にどのような環境で過ごしていたかを知りましょう。人里に降りてきて生活する野犬もいれば、山の中で過ごし人と接点をほとんど持ったことのない野犬もいます。今まで生活していた環境を知ることは、新しい生活環境を整えやすくなります。
怖がりが多く慣れるのに時間がかかる
野犬は怖がりな性格であることがほとんどですので、人との生活に慣れるまでの時間がかかることを踏まえておきましょう。音や物・子供・車・全てのものがほぼ初体験です。
無駄吠え・脱走・排せつの失敗などの可能性
野犬は予期せぬ行動を起こしたり、しつけをするのが難しいかったりします。たとえば小さな音に反応して大きな声で吠え続けたり、隙があれば扉からはもちろん網戸を破って逃げたりする可能性もあります。またトイレを怖いと感じるとなかなかしてくれません。地道なしつけや慣れるための配慮が必要ですが、3カ月程度たてば慣れてくる場合が多いようです。
野犬の子犬の育て方
では、育て方の注意点をみていきましょう。今回は5カ月以上の子犬を例にしています。
音や物・人に少しずつ慣れさせる
音や人の動きにとても敏感です。少しの音でもびっくりしてパニックを起こすことがあります。徐々に家の中の環境に慣れさせていきましょう。
病院で健康診断と駆虫をおこなう
野犬はノミやダニはもちろん内部寄生虫がいる可能性が高いです。病院で健康診断をかねて、駆虫してもらいましょう。また脱走防止のためにも、マイクロチップを入れておくと安心です。
脱走防止柵をつける
大きな音にびっくりして脱走する可能性があります。生活する部屋の窓と玄関には、脱走防止用の柵を付けましょう。
徐々に安心感を与える
環境に少しずつ慣れてきたら、まず何もせず隣に座ります。犬から寄ってきたりニオイを嗅いできたら、少しずつ距離を詰めるようにして安心感をあたえましょう。また環境の変化にとても敏感ですので、トイレの位置などは最初からずらさないのがおすすめです。トイレトレー自体を怖がる犬もいますので、新聞紙やラバートイレなどに替えてみることも方法です。
散歩ではダブルリードにする
散歩では周りの人や音、車など興奮する刺激が多数あります。逃げないように、ダブルリードで散歩するよう心掛けましょう。
野犬の子犬の育てる場合は、先ずは環境に慣れさせることが先決です。2〜3ヶ月の野犬なら通常の犬と変わりませんが、4〜5ヶ月になると人との暮らしは不安と恐怖でパニックになることもありえます。そのため、少しずつ環境の変化に慣れさせ信頼関係を構築していことが大切です。
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しつけヒント集編集チーム